子どもの発達について「あれ？」と思ったら。地域の相談窓口と支援活用ガイド
子どもの発達について「あれ？」と思ったら。地域の相談窓口と支援活用ガイド
子育てをしていると、「他の子と比べて言葉がゆっくりかな？」「落ち着きがないように感じる」「特定のことに強いこだわりがあるみたい」など、お子さまの発達について気になることや、少し「あれ？」と思う瞬間があるかもしれません。
そんな時、「誰に聞いたら良いのだろう」「どこに相談できるのだろう」と不安に感じたり、一人で抱え込んでしまったりしていませんか？
特に、地域に引っ越してきたばかりで周囲に頼れる方が少なかったり、行政サービスについて詳しく知らなかったりすると、どこから情報を得たら良いのか分からないこともあるでしょう。
このページでは、子どもの発達に関する気がかりを抱えている方が、地域で利用できる相談窓口や支援サービスについて、その概要や具体的な利用方法を分かりやすくご説明します。一人で悩まず、地域の支援を活用するための第一歩として、ぜひ参考になさってください。
子どもの発達に関する相談、どこでできる？主な窓口をご紹介
お子さまの発達について相談できる窓口は、地域にいくつかあります。それぞれの窓口で対応している内容や専門性が異なりますので、ご自身の状況に合わせて選ぶことができます。多くの場合、これらの相談窓口は無料で利用できます。
主な相談窓口は以下の通りです。
1. 子育て世代包括支援センター（自治体）
- 正式名称・提供主体: 子育て世代包括支援センター（名称は「すこやか相談」「ネウボラ」など自治体により異なる場合があります）、〇〇市役所・町村役場など
- 支援の概要: 妊娠期から出産、子育て期にわたる切れ目のない支援を提供する総合窓口です。保健師、助産師、社会福祉士などの専門職が配置されています。
- 対象者: 地域にお住まいの妊婦さんや、0歳から就学前のお子さまがいる保護者の方。
- 具体的な支援内容:
- 妊娠・出産・育児に関する一般的な相談
- お子さまの発達に関する相談（言葉、運動、関わり方など）
- 子育てに関する情報提供や、必要に応じた他の専門機関への紹介
- 利用するための具体的な方法や手続き:
- まずはお住まいの自治体の「子育て世代包括支援センター」または「子育て支援課」などの担当部署に電話で連絡するか、窓口を訪問します。
- 予約が必要な場合が多いですので、事前に電話で確認してください。
- 相談員に、お子さまの様子や気になっていること、困っていることなどを伝えてください。
- 相談は個別面談形式で行われることが一般的です。
- 問い合わせ先: お住まいの市町村の広報誌やウェブサイトで「子育て世代包括支援センター」「子育て支援課」などの連絡先をご確認ください。電話番号が最も確実な第一歩となります。
- 費用: 無料
2. 保健センター（自治体）
- 正式名称・提供主体: 〇〇保健センター、〇〇市役所・町村役場など
- 支援の概要: 地域住民の健康に関わる様々なサービスを提供しており、乳幼児健診や予防接種の実施場所としてもお馴染みです。お子さまの身体的・精神的な発達に関する相談も受け付けています。
- 対象者: 地域にお住まいの乳幼児とその保護者。
- 具体的な支援内容:
- 乳幼児健診時の発達に関する相談
- 個別での発達に関する相談（電話または予約制の面談）
- 栄養相談、歯科相談など他の健康相談
- 利用するための具体的な方法や手続き:
- 乳幼児健診の際に、担当の保健師や医師に直接相談することができます。
- 健診時以外に相談したい場合は、お住まいの地域の保健センターに電話で連絡します。
- 個別相談は予約が必要な場合がありますので、電話で確認してください。
- 問い合わせ先: お住まいの市町村の広報誌やウェブサイトで「保健センター」の連絡先をご確認ください。
- 費用: 無料
3. 児童相談所（都道府県・政令指定都市）
- 正式名称・提供主体: 〇〇児童相談所、都道府県・政令指定都市
- 支援の概要: 18歳未満の子どもに関するあらゆる相談（養護、障害、非行、育成など）を受け付けている専門機関です。医師、心理士、児童福祉司などの専門職が所属しています。発達に関する専門的な検査や診断、他の機関との連携が必要なケースにも対応しています。
- 対象者: 18歳未満の子どもとその保護者。
- 具体的な支援内容:
- 子どもの発達に関する専門的な相談
- 発達検査や心理検査の実施
- 必要に応じた医療機関や専門機関への紹介、支援計画の策定
- 利用するための具体的な方法や手続き:
- まずはお住まいの地域の児童相談所に電話で連絡します。電話での相談も可能です。
- 来所相談は予約が必要となります。電話で相談内容を伝え、予約を取ります。
- 来所時には、お子さまの状況を詳しく聞き取り、今後の支援方針について話し合います。
- 問い合わせ先: 全国共通の児童相談所相談専用ダイヤル「189（いちはやく）」にかけるとお近くの児童相談所につながります。または、お住まいの都道府県や政令指定都市のウェブサイトで「児童相談所」を検索し、電話番号をご確認ください。
- 費用: 無料
4. 発達障害者支援センター（都道府県・政令指定都市が指定した法人など）
- 正式名称・提供主体: 〇〇発達障害者支援センター、都道府県・政令指定都市が指定する社会福祉法人やNPO法人など
- 支援の概要: 発達障害に関する専門的な相談支援機関です。診断の有無にかかわらず、発達の特性に関する悩みや困りごとについて相談できます。地域での支援ネットワークの中心的な役割を担っています。
- 対象者: 発達障害の診断を受けている方、またはその可能性がある方やそのご家族、関係者。子どもの発達に関する相談も受け付けています。
- 具体的な支援内容:
- 発達の特性に関する専門的な相談
- 子育てや対人関係に関する相談
- 利用できる地域の支援サービスの情報提供やコーディネート
- 利用するための具体的な方法や手続き:
- まずはお住まいの地域の「発達障害者支援センター」に電話で連絡します。
- 相談は予約制であることが一般的です。電話で予約方法を確認してください。
- 相談形式は、電話相談や予約制の面談などがあります。
- 問い合わせ先: お住まいの都道府県や政令指定都市のウェブサイトで「発達障害者支援センター」を検索し、連絡先をご確認ください。
- 費用: 無料
利用に向けた具体的なステップ
これらの窓口を利用する際は、以下のステップを参考にしてみてください。
- まずは電話で相談してみる: どの窓口も、まずは電話で相談内容を伝えてみることが可能です。「子どもの△△という点が気になっているのですが、どちらに相談したら良いでしょうか？」といった形で尋ねてみましょう。電話で簡単な状況を説明することで、適切な窓口や相談方法を案内してもらえます。
- 予約を取る: 多くの窓口では、専門的な相談や面談は予約が必要です。電話で予約の取り方、面談可能な日時、必要なもの（母子手帳、お子さまの様子が分かるメモなど）を確認しましょう。
- 窓口を訪問またはオンライン相談: 予約した日時に窓口を訪問するか、指定された方法（電話、オンラインなど）で相談を行います。お子さまの普段の様子を具体的に伝えられるように、気になっている言動などを事前にメモしておくと良いでしょう。
- 今後の支援について話し合う: 相談の結果、アドバイスをもらったり、必要に応じて他の専門機関（地域の相談機関、医療機関、療育施設など）を紹介してもらったりすることがあります。今後の見通しや利用できる支援について、相談員と一緒に考えていきましょう。
まとめ：一人で抱え込まず、地域の支援を頼りましょう
お子さまの発達に関する気がかりは、誰にでも起こりうることです。決して特別なことではありません。
「もしかしたら…」と感じた時、不安な気持ちを一人で抱え込まず、今回ご紹介した地域の相談窓口にぜひ連絡してみてください。専門家があなたの話に耳を傾け、一緒に解決策を探してくれます。
電話一本かけること、相談窓口に足を運ぶこと。その一歩が、お子さまの健やかな成長を支え、あなた自身の子育ての負担を軽減することにつながります。
地域の育児サポートNaviは、あなたが安心して子育てできるよう、地域の様々な支援情報を提供してまいります。困った時は、いつでもこのサイトや地域の相談窓口を頼ってください。